ベンチプレスを強化する「HPSプログラム」
今回はは、ベンチプレスを強化するためのプログラムを紹介します。
このプログラムは、フロリダ州立大学の研究によって、発表されたトレーニング方法です。
トレーニング歴5年以上の人を対象に行った実験で、6週間のプログラムを行うことで、7~10%の重量アップが認められたプログラムになっております。
私自身も、実際に行うことで、ベンチプレス120kgを達成することができました。
自分のMAX重量を入力することで自動的にセットの重量が算出されるシートを配布いたします。
概要
1週間のうちに筋肥大(Hypertrophy)の日、パワー(power)の日、筋力(strength)の3種類の異なるトレーニングを3日に分けて行い、6週間かけて徐々に強度を上げていくプログラムです。
BIG3のなかでも特にベンチプレスで効果が大きいとされているので、ベンチプレスのプログラムとして紹介します。
まずはMAX重量は正確に計測する必要があります。必ず正しく測定したMAX重量で練習してください。特に競技でのベンチプレスは胸で静止させる必要があるため、パワーやベンチの大会に出場する予定のある人は止めありでMAX重量を測定してください。
また、プログラム実施中にMAX測定を行わないことも重要です。プログラムは遂行することが大前提となっており、途中で重量を調整することはすなわちプログラムの失敗を意味します。ピークを作るために設計されていますので、必ず終了後に測定を行うようにしてください。
プログラム内容
セット数 | 回数 | 重量(%1RM) | ||
Week1 | Day1 (Hypertrophy) | 5 | 8 | 75 |
Day2 (Power) | 5 | 1 | 80 | |
Day3 (Strength) | 3 | MAX | 85 | |
Week2 | Day1 (Hypertrophy) | 5 | 8 | IA |
Day2 (Power) | 5 | 1 | 80 | |
Day3 (Strength) | 3 | MAX | 87.5 | |
Week3 | Day1 (Hypertrophy) | 4 | 8 | IA |
Day2 (Power) | 4 | 1 | 85 | |
Day3 (Strength) | 3 | MAX | 90 | |
Week4 | Day1 (Hypertrophy) | 4 | 8 | IA |
Day2 (Power) | 4 | 1 | 85 | |
Day3 (Strength) | 3 | MAX | 90 | |
Week5 | Day1 (Hypertrophy) | 3 | 8 | IA |
Day2 (Power) | 3 | 1 | 90 | |
Day3 (Strength) | 3 | MAX | 92.5 | |
Week6 | Day1 (Hypertrophy) | 3 | 8 | IA |
Day2 (Power) | 3 | 1 | 90 | |
Day3 (Strength) | 3 | MAX | 95 |
IA→ Individually Adjusted(個別に調整)
文献内では、プログラム開始1週前の月曜日に1RM測定を行っています。測定の1週間後の月曜日からプログラムを行い、6週間のトレーニングの後、次週の火曜日にテーパートレーニングを行い、金曜日に再度1RM測定を行っていました。
結果
「HPS」と「HSP」と比較して前者は約8%の重量upだったのに対し、後者では3%弱の伸びにとどまっています。これは、他のBIG3種目よりもかなり差がついています。
HPS | HSP | |
SQ | 10.48%増加 | 7.93%増加 |
BP | 8.13%増加 | 2.71%増加 |
DL | 7.57%増加 | 6.70%増加 |
Total | 8.66%増加 | 6.70%増加 |
考察
Hypertrophy→Power→Strengthの順番で行うことで、PowerとStrengthが逆の場合に比べて、Sの日までに疲労が抜けきっており、トータルのボリュームが確保されたことが重量が向上した要因と考えられる。
また、ベンチプレスを週に3回行うことによるベンチプレスの技術向上、胸以外の上腕三頭筋や三角筋への疲労と筋損傷が重量増加に効果的に働いていると考えられる。
ベンチプレスなどプレス系の種目を行う際には、リストストラップを使用することで、手首が安定して、より効率的にトレーニングを行うことが可能です。
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